Dr. Kimimori Ouchi
Abstract
Japan Academy of Aligner Orthodontics 2016
- A case report of Angle Class I crowding with 4 bicuspid extraction
Japan Academy of Aligner Orthodontics 2014
- [The Clinical Practice of Invisalign]
- E.H.Angleにより現代矯正歯科学が体系づけられてから100年あまり、矯正歯科には様々なイノベーションが起こってきた。アライナー矯正もそのひとつである。
今回は筆者が経験したアライナー矯正症例3例をご供覧いただき、これからのアライナー矯正の可能性について皆様と考えてみたい。
第一症例は重度の歯周疾患を有する、42歳の女性である。多数歯に渡り垂直的な骨吸収を認め、Hopelessで抜歯を余儀なくされた歯もある。歯周治療と平行して歯列矯正の依頼を受けたが、従来のワイヤーを長期間装着する治療は躊躇された。このためアライナーにて矯正を行い安定した結果を得た症例である。
第二症例は審美的理由からアライナー矯正を選択されたが、治療中リアクションが生じたため、補完的にワイヤー矯正を併用し良好な咬合を獲得した症例である。
第三症例は、初診時より治療途中で転居されることが決まっており、トランスファーを検討したが、アライナー矯正により遠隔治療を行い、現在も治療を続けている症例である。
今後、患者の矯正治療に対するニーズは、ますます高まり且つ多様化して行くものと予想される。その中で治療の引出しのひとつにアライナー矯正を備えておく事は有用であると思われる。
History
1991 | 東京歯科大学卒業 歯科矯正学講座入局 |
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1993 | 東京歯科大学 千葉病院助手 |
1994 | 東京歯科大学 歯科矯正学修了 東京歯科大学水道橋病院勤務 |
1999 | 日本矯正歯科学会認定医 |
2000 | 西東京市 おおうち矯正歯科小児歯科クリニック開設 |
2001 | 米国アングル矯正歯科学会会員 |
2011 | 日本矯正歯科学会専門医 |
2013 | ボストン大学歯科矯正学 スペシャルレジデントプログラム修了 |
おおうち矯正歯科小児歯科クリニック(http://www.ouchi-dental.com)
(2014年12月日本アライナー矯正歯科研究会)