The 1st Japan Academy of Aligner Orthodontics Annual Congress 2014

2014/12/15The 1st Japan Academy of Aligner Orthodontics Annual Congress 2014

尾島 賢治 先生(本郷さくら矯正歯科)

講演内容:
【様々な症例に対するインビザライン治療】 
 Aligners Appliance : Capabilities and Limitations.  
 1998年にアメリカで開発され、その後2001年にアメリカからヨーロッパ、そしてアジアと導入され日本では2007年に本格導入されたインビザラインシステムも年々バージョンが上がり適応症例が拡大しています。インビザラインシステムによる叢生治療、側方拡大、大臼歯遠心移動、抜歯症例、過蓋咬合、開咬症例などのアライナー矯正治療の症例の可能性を当院で行っている様々な症例とともに解説致します。
【インビザラインの加速治療】 
Accelerated approach for Invisalign Orthodontics Treatment  JCO(Journal of Clinical Orthodontics)2014年8月号で論文掲載され、2014年イタリア矯正歯科学会(SIDO)で行ったOral PresentationではBest Oral Presentation Awardを受賞した加速矯正治療について日本ではじめて講演致します。治療期間を短縮する為に当院で行っているアプローチ、それに伴いアライナー矯正治療においてどのような可能性があるのかを解説致します。

 

大多良 俊光 先生(青山通り表参道歯科クリニック)

講演内容:
【臨床に有用なアライナー治療】 About the valid aligner

近年、アライナーの需要が急速に高まってきているように感じる。将来的には、PC上で設計しCAD/CAMで製作し患者さんへとデリバリーという流れが主流になることで間違いないと考える。しかし、現時点ではアナログ製作での長所というものが多いと考えており、アソー(AS0)インターナショナル社製のアライナーをメインで使用している。自分は、いわゆる一般臨床医であるので、他のインプラント治療、補綴治療などにも使用をしており、その可能性の高さを認識している。そこで、可撤式の歯列矯正装置であるアライナーの一般臨床での有用性について症例を交え、皆様とディスカッションできることを期待しております。

有本 博英 先生(イースマイル矯正歯科)

講演内容:
【マルチの限界とアライナーの可能性】
 Unfitness of Multi Bracket and Fitness of Aligner
 アライナーは可撤式の装置であるため、精密な歯のコントロールには向かないと思われてきた。しかし近年の症例報告などを見ると、特にアラインテクノロジー社のインビザラインはかなり複雑で本格的な矯正治療でも対応できることが示されている。これは、3D技術やコンピューターの進化、アライナーの素材の進化、アタッチメントの工夫、歯の移動データの蓄積などによるところが大きいと思われる。
 一方、マルチブラケットは現在最も多く用いられ、確実な歯のコントロールができる矯正装置である。しかしながら、インビザラインにはマルチブラケットにない特徴がある。それは;
・可撤式であること。
・咬合面を全て覆うこと。
・動かす歯とその量を、コンピューターでコントロールできること。
などであり、これらの特徴を用いれば、マルチブラケットでは対応が難しいケースでもインビザラインならば対応できそうな症例が思い当たる。
 本発表ではマルチブラケットシステムでなかなかうまくいかなかった症例を示し、これに対するアライナー治療の可能性を考察する。

安 吉祐先生(東京医科歯科大学)

講演内容:
【世界の透明矯正とアンライナー】 
Current state of the world’s IOM(Invisible Orthodontic Appliance) and the introduction of Anligner
 現在,矯正歯科だけでなく一般歯科の治療にも幅広く活用されている可撤式透明矯正装置(Invisible Orthodontic Appliance, 以下IOA)は1945年Dr.Harold Keslingが歯を漸進的に動かすために使用した伸縮性のゴム装置であるTooth Positionerから由来とされる.IOAは手作業とCAD/CAMをもちいた製作方法が両立しているが、近年,矯正専用CAD/CAMシステムの発展と3Dプリンターの普及から世界的にCAD/CAM製作方式のIOAマーケットが急激成長している.本講演では、CAD/CAM IOM治療を行っていく際の術前の診査・診断データー集積、3Dプリンティングの種類、矯正専用ソフトを紹介する.また日本のアンライナー® (ケン・デンタリックス(株)社)と世界各国のCAD/CAM IOMについて講演したいと思う

大内 仁守 先生(おおうち矯正歯科小児歯科クリニック)

講演内容:
【インビザライン治療における臨床と実践】
 The Clinical Practice of Invisalign
 E.H.Angleにより現代矯正歯科学が体系づけられてから100年あまり、矯正歯科には様々なイノベーションが起こってきた。アライナー矯正もそのひとつである。
今回は筆者が経験したアライナー矯正症例3例をご供覧いただき、これからのアライナー矯正の可能性について皆様と考えてみたい。
 第一症例は重度の歯周疾患を有する、42歳の女性である。多数歯に渡り垂直的な骨吸収を認め、Hopelessで抜歯を余儀なくされた歯もある。歯周治療と平行して歯列矯正の依頼を受けたが、従来のワイヤーを長期間装着する治療は躊躇された。このためアライナーにて矯正を行い安定した結果を得た症例である。
 第二症例は審美的理由からアライナー矯正を選択されたが、治療中リアクションが生じたため、補完的にワイヤー矯正を併用し良好な咬合を獲得した症例である。
 第三症例は、初診時より治療途中で転居されることが決まっており、トランスファーを検討したが、アライナー矯正により遠隔治療を行い、現在も治療を続けている症例である。
 今後、患者の矯正治療に対するニーズは、ますます高まり且つ多様化して行くものと予想される。その中で治療の引出しのひとつにアライナー矯正を備えておく事は有用であると思われる。

久保田 衛 先生(くぼた矯正歯科クリニック)

講演内容:
【インビザラインによる抜歯症例】 
Extraction Orthodontic Treatment with Invisalign
 近年、アライナー矯正には目覚ましい進歩が見られ、アライナー治療がこれまでのスタンダードであるマルチブラケット装置による矯正治療を席巻し始めています。一方、アライナー矯正ではまだマルチブラケット装置と同等の治療は難しいという認識が大半であり、特に小臼歯抜歯が必要になるような症例においてアライナー矯正は適応外と考えている矯正医が多いのではないかと思われる。抜歯症例では犬歯や大臼歯の移動量が相対的に大きくなるため、治療が進むに従いティッピングが生じアライナーの不適合が起こることがあり、結果として予定通りに歯を移動させることが難しくなるということをしばしば経験する。
 今回、アライナーを用いて小臼歯や下顎前歯の抜歯により主訴の改善を図った症例について当院での取り組みを紹介する。クリンチェックをどのように設定すべきか、インビザライン単独では対応が難しいと判断した場合にはどのような対応をとるべきか、抜歯症例においてどのようなことに留意すべきかを中心に、今後アライナー矯正において予測実現性を高めて抜歯症例に対応するための展望について考察する。

 村上 久夫 先生(村上矯正歯科) 

講演内容:
【インビザラインライトの適応症例】 
Think about adaptation cases of Invisalign Light  
 インビザライン・ライトは、インビザライン治療システムのオプションの一つで、治療ガイドによると、前後的関係がⅠ級の患者に用いられ、アライナーの数はクリニカルセットアップ規定及び速度基準に基づく14ステージ以内の治療となっている。適応範囲は、①軽度の不正咬合②MTM治療③審美的な治療④パーシャルまたはコンビネーション症例⑤補綴前処置となっている。
 アライナー1個につき、0.25mmの移動、2度のローテーション、1度のトルクが付与されるため、インビザライン・ライトの14個のアライナーでは、3.5mmの移動、28度の回転、14度のトルクが最大で付与できることになる。
 今回、症例数の少ないインビザラインドクター向けて、取組みやすいインビザライン・ライトで治療した症例を紹介し、インビザライン・ライトで出来る限界を考えながらアライナー治療方法を検討していきたいと思う。

坂本 紗有見 先生(銀座並木通り坂本矯正歯科クリニック)

講演内容:
【患者のQOL向上を目的とした2D(Bi-Dimensional)リンガルブラケット&CPA(Clear Plastic Appliance)システムを用いた前歯部限局矯正歯科治療】

 当院には、立地の特異性か永久歯列矯正歯科治療患者が多く来院する。矯正歯科治療は、子供の時しかできないという概念から近年は、成人の永久歯列矯正歯科治療への関心も高まりつつあり、患者自身が審美的観点や生涯における健康等を考え、QOL向上のためにと矯正歯科治療を希望する患者が多くなってきている事は、矯正専門開業医院の皆様においては、日々実感されている事と思う。遺伝的要因に加え、環境的要因(食生活、口腔機能不良等)や加齢などから考えられる前歯部数本の叢生の改善を希望する患者には、限局的矯正歯科治療とはいえ中高生、成人患者それぞれに社会生活があるため、できる限り見えず、スピーディーに痛みも少ない治療の提供が要求される。

 そこで「2D(Bi-Dimensional)リンガルブラケット&CPA(Clear Plastic Appliance)システム」は、患者のQOL向上を叶え、また患者の要望に応える新しい限局矯正治療のシステムの一つである。このシステムの適応症・非適応症を交えながら治療を行った症例を供覧する。

西山 力 先生(本郷さくら矯正歯科)

講演内容:
【インビザラインとi-TeroによるDigital Dentistry】 
The i-Tero Intraoral Scanner in Invisalign Treatment : Digital Orthodontics  

 インビザライン矯正を開始する際に必要であった歯型採りは、従来シリコンの材料を使用していた。世界では、日本より早く、2011年より矯正治療のための光学スキャニングの導入が開始され、インビザライン矯正でも歯型を採る代わりにスキャニングを行う方法が開始されていた。当院では今年の8月からi-Teroスキャニングを導入し、インビザライン矯正に使用している。
 インビザラインを成功させるために重要なことは、精密な歯型のデータをとることである。 i-Teroスキャニングにより歯型をデータ化することで、精密で確実なアライナー(マウスピース)を作製することが可能となる。またi-Teroスキャニングは快適、安全、早いという特徴がある。
本発表ではi-Teroを使用することで、従来の印象方法と変化した点について報告する。

堀内 淳 先生(仙台東口矯正歯科)

講演内容:
【空隙歯列におけるアライナー型矯正装置とMBSのアンカレッジの考え方】 
Treatment for a patient with spaced arches and skeletal asymmetry; difference between Invisalign and Conventional wire Treatment  

 現在、「インビザライン」に代表される、アライナー矯正は急速に進化を継続している。また、インプラントアンカーや、ブラケットの部分的な併用により、治療可能な適応症例が増えつつあることは、明らかである。
 しかし、実際の矯正診断において、旧来の矯正分析法から導き出された、Treatment goalの達成が、インビザライン単独治療で、可能であるかについて、判断に迷うケースは多い。
 今回は、インビザライン単独治療を希望され、「骨格的非対称と下顎前突傾向を有し、空隙歯列を呈した成人男性患者」の治療ケースから、インビザライン矯正治療の矯正分析方法、治療メカニクスなどで、現在、私自身が悩んでいる点や、今後の学習で、改善・進化させたい点を整理して、発表させていただきます。

 

檀 知里(本郷さくら矯正歯科)

講演内容:
【インビザラインによる過蓋咬合の治療】 
Correction of Deep Bite Cases Using the Invisalign System

 Ⅱ級2類のような上顎前歯の被蓋が大きい場合には、矯正治療の初期段階において下顎前歯の唇側にブラケットを装着するには困難なことがある。その場合、オクルーザルパットを臼歯に設置して咬合挙上する、または初期には上顎前歯を圧下または唇側傾斜させてブラケットを装着するスペースを確保するなどする必要がある。一方、アライナー装置による過蓋咬合の治療では、治療初期から段階から上下前歯の歯のコントロールが可能となる。
最近、過蓋咬合のアプローチで適していると報告されることが多くなったリンガルアプライアンスでは、上顎舌側に設置したブラケットによりバイトランプの効果で咬合挙上されるものもあるが、前歯のみの接触となり臼歯開咬となる。アライナー型矯正装置では、前歯から大臼歯までの歯列全体の咬合挙上を行うことができる。
過蓋咬合の矯正治療で、アライナー型矯正装置ではどのようなアプローチになるだろうか。今回は、今年、JOPで尾島先生により発表されたアライナー治療のストラテジーをもとに、過蓋咬合とアライナー治療の特性、そして過蓋咬合におけるアライナー型装置の有用性について考察する。

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