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2015年12月15日第二回日本アライナー矯正歯科研究会レポート①
2015年12月3日 第二回日本アライナー矯正歯科研究会が東京大学伊藤国際学術研究センターにて開催されました。第二回となるこの研究会では、海外より2001年ごろからインビザラインを導入し、1500症例から3000症例のインビザライン治療経験を持つ3名の先生方をお呼びし、日本からも10名の先生方によるそれぞれのアライナー矯正治療に関するご講演をしていただきました。
盛りだくさんのプログラムでしたが、昨年を上回る270名がご出席されました。海外からは台湾、タイ、香港、カナダ、ドイツなどからもご参加いただき、アライナー矯正治療への関心の高さが伺える研究会となりました。
日本アライナー矯正歯科研究会は「Innovation」を学ぶ場として考えています。過去の経験をまとめた本、論文などを読んで勉強することとは違い、研究会は今を生きる先生方の熱い集まりでなければなりません。研究会では、今、まさに行なってきた旬な症例を基本に、それぞれの先生方の想いや、経験を共有させていただくことを目的に行なって参ります。
はじめに、大会長の尾島先生より、「アライナー矯正治療を支えてきた先人を讃え、アライナー矯正治療の時代を作っている、まさに私たちもその中の一人である」という内容の熱いOpening でした。1926年、Remensnyder がアライナー矯正治療の先駆的装置を発表してから85年、その時々にアライナー矯正治療に関わってきたすべての人のおかげで今、この研究会は成り立っています。また、ご講演いただく先生はもちろん、ご参加いただく先生方自身も、アライナー矯正治療の時代を支える一人の存在であることを認識された先生方も多いのではないでしょうか。
次に、ドイツからご講演のために来日されたDr. Schuppのご講演です。
Dr. Schuppは約3000症例のインビザラインのご経験があり、内容は、「Occlusal concept for Invisalign treatment」すべての治療においても基本的な、機能分析についての重要性についてご講演いただきました。「Black boxを開ける」というフレーズは、Dr. Schuppのご講演でよく聞く内容です。治療において重要な基本的な治療診断方法などを考え直すことのできる内容のご講演でした。
インビザラインサミットでもご講演される1500症例以上のインビザライン経験を持つDr. Yau は、抜歯症例のインビザライン症例について「Extraction for Invisalign Treatment」という題でご講演されました。
Dr. Yau は香港の先生なので、症例も日本の患者様に似ている患者様も多く、大変参考になると思います。特に、抜歯症例は多く経験されていて、その治療の緻密さには大変勉強になるところが多くあります。
Dr. Naranadr は、タイ国内でトップの業績の経歴を持ち、3000症例以上のインビザライン経験をお持ちの先生です。今回は貴重なご講演をしていただきました。「Surgical Case For Invisalign」とのタイトルで、外科矯正治療とアライナー矯正インビザラインを併用した症例について4症例をご講演いただきました。
Black Diamond Provider であるDr. Narandr は、その豊富な経験から、ご講演いただきました。
日本からは、大会長の尾島賢治先生、昨年から引き続きご講演いただきました有本博英先生、村上久夫先生、坂本紗有見先生、大内仁守先生、久保田衛先生、安 吉佑先生、檀 知里先生、今年初めてご講演いただいた篠原範行先生、石井一裕先生の10名の先生がご協力いただき、インビザラインをはじめ、各アライナー矯正治療に関するご講演をされました。
尾島先生のご講演された5症例は、今、まさに取り組んだとされる旬な症例で、国内では勿論、海外講演でも発表していない新しい症例が取り上げられました。アンケートでは、「開いた口がふさがらない」「アライナー矯正治療の可能性を感じた」などの感想をいただきました。
また日本での外科矯正治療において術前術後矯正治療をアライナー矯正によるアプローチによる症例発表は日本では初めてになり多くの御参加された先生に新しい可能性をお伝えできたと思います。
尾島先生の最後の講演では、世界のアライナー矯正歯科学会、研究会に関する発表がありました。1st EAS(ヨーロッパアライナー矯正歯科会)は2月13-14日にオーストリアで開催されます。第二回TAAO(台湾アライナー矯正歯科学会)は2016年7月9-10日に開催されます。DGAO(第4回ドイツアライナー矯正歯科研究学会)は2016年11月18-19日に開催されます。
台湾からTAAO President のDr. Rupert が来日しご出席いただきました。1日の講演を通してそれぞれの学会の方たちと共有し、ディスカッションすることができましたことを大変嬉しく思います。
また、日本アライナー矯正歯科研究会は来年第3回を向かえます。日程は、2016年12月1日、2日の2日間で開催されることが発表されました。
日本アライナー矯正歯科研究会は、批判する場ではなく、それぞれの治療を尊重し、高め合い、情報を共有する場として、「innovation」をテーマに今後も活動を行ってまいります。
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